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ひまわりイラスト ニュースとお知らせ   2017年6月号   A4, 10頁 ひまわりイラスト

  第5回パクー稚魚放流式典特集  
The fifth release of pacú into the Paraguay celebrated at Puerto Leda

稚魚120,000匹と、タグ付き成魚800匹を放流、いっそう高まる期待
"Greater hope with 120,000 fry and 800 identifiable grown-up pacú released"

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第5回パクー放流式に集った人々の一部。パラグアイ川本流と支流の出合。
Variety of guests come to release lots of pacú into the Paraguay. Here meet the branch stream and the main stream.

第5回パクー放流式は、5月5日、レダ基地において、予定通り実行されました。心配された天候も最後になって好転し、滑走路も順調に使え、すべて成功裏に終えることができました。参加した方々は感動を胸に帰路につきました。レダ基地に宿泊を希望した方々も数名いて、レダプロジェクトの活動を知っていただく上でも、大変よい機会になりました。

5日朝、9時半になると、6機の飛行機が次々にレダ基地に降り立ちました。そして10時半から式典が開始。国歌斉唱、神父の祈祷、韓鶴子総裁のメッセージをRev.申が代読、中田実南北米福地開発財団理事長の挨拶、アスンシオン大学獣医学科Dr.バルガスの挨拶、オリンポ市長の挨拶、来賓のメッセージへと進みました。

Dr.フランコ前大統領挨拶、エミリア・パトリシア・フランコ前大統領夫人上院議員の挨拶、田岡功前駐日パラグアイ大使の挨拶、スサナ農牧省地方開発局長の挨拶、クリスティアン・バウサ環境庁水産課実務責任者の挨拶、中田欣宏理事長の挨拶、ジョン・ゲーリ米国代表の挨拶、国際連合開発監査評価委員会委員の廣野良吉先生から寄せられたメッセージの代読と続き、最後にマグノ教授が今回の放流式の意義について説明しました。

来賓たちは、私たちのパクー孵化、養殖、放流の実績と未来とに大きな希望を抱いていること、そして、このプロジェクトの提唱者である文総裁夫妻への感謝を、口々に率直な言葉で表明していました。

式典は12時過ぎに終了し、その後全員が歩いて放流場に向かいました。今回は稚魚12万匹に加え、IDタグを打った生態研究用のパクー成魚約800匹も放流しました。曇り空で過ごしやすい中、全員が自らの手で次々に放流し、喜びを実感していただきました。これで今までに放流したパクーは総計約30万匹になります。

この放流式のためにご支援をくださった皆様に、改めて心より感謝いたします。

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フランコ夫妻が到着
Mr. and Mrs. ex-President Federico Franco arrive at Puerto Leda from Asunción. Mr. Nakata welcomes them.

アスンシオンから到着した前パラグアイ共和国大統領フェデリコ・フランコ氏とエミリア・パトリシア夫人を出迎える、中田実所長(右)。
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式典が始まる
At 10:30, the Fifth Pacú Release Ceremony starts in the Seminar House.

午前10時30分、セミナーハウス2階大講堂において、第5回パクー稚魚放流式典が始まった。最前列にVIPたち。
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グイェン神父が祝祷
Roman Catholic Father Huan Van Nguyen comes from Bahia Negra and offers a prayer at the opening of the Ceremony.

バイア・ネグラのカトリック教会のフヮン・ヴァン・グイェン神父が放流式典のはじめに祝祷を捧げた。また午餐会でも祝祷を捧げ、教派を越えて参加者たちの心を高めた。グイェン神父はベトナム国籍。道路が使えなくて、小型ボートで式典に駆け付けた。
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韓鶴子総裁のメッセージ
Dr. Hak Ja Han's message for the release event read by the Rev. Dong Mo Shin. The message text is translated into Spanish and given to all attendants.

韓鶴子総裁からパクー放流式に寄せられたメッセージをシン・ドンモ師が代読。このメッセージはスペイン語でプリントされて、全参加者に配布された。下記に抜粋を掲載
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学部長・学科長代理 ミゲル・バルガス博士が挨拶
Dr. Miguel Vargas speaks on behalf of the dean and director of the School of Veterinary Sciences of the National University of Asunción.

「レダと共同で5年間作業をしてきたことを誇りに思う。ここで孵化に成功し、育ったパクーがまた親魚となって、繁殖していることがとても重要なことである。パクーだけでなく別の魚についても、また別の生き物、例えばカピバラの飼育なども目指して協力していける。」
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オリンポ市長 セルヒオ・クエジャール氏が挨拶
Mayor of the City of Fuerte Olimpo Mr. Sergio Cuellar testifies how grateful are Olimpians to the people of Leda for providing them with fishery resource.

「オリンポ市として、財団に感謝している。この地域では森林の伐採など自然環境を破壊しているのが現状である。今日は天候のため参加できなかった人たちも、レダの人たちに本当に感謝している。5年間連続して毎年稚魚の放流をして、この地域住民の食料の糧となる魚を提供してくれている。」
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前大統領フェデリコ・フランコ博士
Former President of the Republic Federico Franco speaks. "Rev. Moon taught us the importance of this part of the world. It is written in his autobiography."

「文師が私たちにこの地域の重要性を教えてくれた。自叙伝にそのことが書かれている。特に魚の養殖の重要性が書かれている。レダの人たちは、誰に知られることもなく、誇大な宣伝をすることもなく、黙々とこの地域で活動し続けてきた。」
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語るフランコ前大統領
"Just as by Heaven's help Mennonites came to live in the Chaco, so are Leda Farm by Heaven's grace for the development of this land."

「パラグアイは小国、しかし南米大陸の中心の位置にある。大西洋と太平洋をつなぐ鍵の役目をしている。チャコ地方にメノナイトが入植してきたのは、地域の発展には欠かせない天の助けであった。また、同じようにアルトパラグアイ州にとって、レダの存在は この地域の発展に欠かせない天の助けである。」
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上院議員 エミリア・パトリシア夫人が挨拶
Senator Emilia Patricia Alfaro (Mrs. Franco) speaks. "Mother Moon emphasizes One Family under God, and we can see its model here in Leda. They live in a community transcending religious, racial, and cultural differences. They get along well with the Nature."

「ここに来るたびに感動を覚える。マザームーンは神様のもとに皆が一家族であることを強調している。そのモデルを、実際にこのレダで見ることができる。宗教・人種・文化の違いを超え、共に生活している姿、また自然と共に生きている姿を見ることができる。」
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大統領特別秘書 田岡功氏が挨拶
President's Advisor Isao Taoka speaks. "I knew the F.D.S.A.N.S. when I was the Paraguayan Ambassador to Japan. I leaned about the Sun Hak Peace Prize winners and the project of aquiculture for the sake of the people in want. I wished for such a project in our country as well."

「在日大使の時に、南北米福地開発財団の事を知った。2年前、韓国に招待されたとき、鮮鶴平和賞を受賞した学者のことを知った。貧困救済の為に魚の養殖を広めて成功したことを知り、とても感動した。パラグアイでもこうしたプロジェクトが必要だと思った。レダで作っている魚のチョリソやカマボコは、魚の臭いがしないので食べやすい。パラグアイでも健康の為に肉よりも魚を食べることを奨励している。」
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農業牧畜省地方開発課長 バルア博士が挨拶
Dr. Susana Barua of Ministry of Agriculture and Livestock speaks. "I feel getting recharged when I come here. They practice the motto to live for the sake of people. As a Peace Ambassador, I hope we work together to protect the nature that God created for us."

「ここに来るといつもエネルギーが充電されるように感じる。ここでは、ために生きるというモットーが実践されている。自分も平和大使として、皆と力を合わせて神様がくださった自然を守っていこうと思う。」
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全員が歩いて放流場に向かう
Everybody walks from the Seminar House to the riverbank to release pacú. On the way, they look at mango trees in the orchard. Then, they walk along the farming ponds of pacú.

式典が行われたセミナーハウスから、果樹園の横を通り、養殖池の傍を歩いて放流場へ。
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フランコ夫妻
Mr. President visits Leda Farm for the third time; and Mrs. President, for the second time.

フランコ氏は、4年前の第1回放流式に現職大統領として参加し、今回は3回目。夫人は今回が2度目の参加。
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パクー放流場
Here meet the branch stream and the main stream of the Paraguay. This is the best point for releasing young fish, according to Professor Magno.

ここはパラグアイ川本流とレダの支流が出合う地点。マグノ教授によれば、稚魚の放流に適しているという。流れは緩やかながら、水流は複雑。
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パクー放流の説明
Professor Dr. Magno Barreto explains the significance and value of releasing pacú fry and identifiable adults.

アスンシオン大学のマグノ・バレート教授が、パクーの稚魚と成魚の放流の意義と価値について説明した。手にしたパクーは成魚で、IDタグが打ってある。
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放流する稚魚の袋
In the plastic bags are fry and oxygen. It is left in the river to keep the same water temperature inside and outside the bags.

酸素を封入したプラスチックの袋に稚魚が入っている。袋内の水温と川の水温が同じになるように浮かべてある。
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いざ、放流!
Pacú fry released. Young fish grown to this size will survive quite well in the wild river, where piraña and other fish-eaters are looking for food.

袋を開いてパクー稚魚をパラグアイ川に放流する。このサイズまで成長した稚魚は、ピラニアなど天敵に捕食されずに成長する可能性が高い。
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フランコ前大統領が放流
Dr. Franco has a good knowledge and experience of aquiculture, which he worked for when he was the department governor. He says the development of the Chaco is indispensable for that of Paraguay.

フランコ前大統領は、州知事時代に淡水魚の養殖を手掛けた経験と知識を持っておられる。また、パラグアイおよび南米大陸の発展の鍵はチャコ地方にある、チャコ地方の発展なしに、パラグアイの発展はないといつも言ってきた。
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放流! 放流!
Guests release pacú. May they grow big and healthy escaping from piraña and dangerous fish.

獰猛なピラニアに食べられず、元気に成長するよう、祈りを込めて。
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放流! 放流!
More guests release pacú. May our beloved children survive the challenges of the wild river.

広い世界へと、可愛いわが子を旅に出すような思い?
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放流を終えて
Release of pacú into the Paraguay completed and everybody is relieved into smile. Uniformed are the Air Force pilots and engineers.

空は曇っていたが、晴れ晴れとした顔。軍服姿は、空軍のパイロットと機関士たち。
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食品開発室を見学
Guests visit Mr. Kobashi's laboratory. They try kamaboko of pacú and variety of fish sausage, etc. which he has developed there. They come to wish those products to be available in the towns.

来賓たちが、小橋氏の食品開発研究室を訪問。パクーのかまぼこやピラニアのソーセージなどを試食。美味に驚嘆する人多数!
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第5回放流記念Tシャツ
Specially designed T-shirt for the event. The rising sun, the Rev. and Mrs. Moon, fry and adult pacú.

パラグアイ川の日の出、提唱者の文先生夫妻、パクーの稚魚と成魚をアレンジ。赤い文字は、「生態系を護ろう。パンタナールを護ろう。」
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おそろいのTシャツ
All guests, staff, workers, and other visitors wear the same T-shirt to prove man's brotherhood (and sisterhood in the large kitchen).

来賓も、スタッフも、従業員も。
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アサードの準備
Preparation of asado. It takes hours to prepare the traditional treatment of roast, but it's one of the best ways to express hospitality.

野趣豊かなアサード(焼肉)は最高の伝統的もてなし料理。朝から昼食の準備に余念のない担当者。
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楽しい午餐
Now they go to the dining hall for a happy luncheon. The kitchen staff has prepared a variety of cooked pacú, fish product, beef roast, etc. Good appetite!

さまざまなパクー料理、パクー魚肉加工品を使った料理、アサードなど、台所スタッフが心を込めて、念入りに準備してくれた。
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また来ましょう
The guests depart with a box of frozen pacú and other Leda products in addition to a new hope and memories of the special experience. See you again!

お土産に冷凍パクーや加工食品をプレゼント。感動で始まり、感動で終わった一日だった。
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abc新聞記事
The Asunción-based daily "abc" reports the "release of pacú into the Paraguay" with a large photo on the issue of May 6. In the center of the photo is Professor Magno.

アスンシオン発行の全国紙 abc 2017年5月6日号に掲載された第5回パクー稚魚放流式の記事。

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2017年レダ基地、パクー放流行事へのメッセージ

パンタナールプロジェクト提唱者
韓鶴子総裁から、2017年レダパクー放流行事に寄せて。

(抜粋)

指導者の皆様!

私はこのような具体的なモデルを天が祝福してくださった天地万物が最も理想的に保存されている、ここ南米でつくろうと思っています。それは天との約束であり、聖和した私の夫文鮮明総裁との約束でもあります。

かつて私の夫文総裁様と私が深刻な心で、故郷の地と正反対のここ南米のパラグアイ、ブラジルなどを中心としたパンタナール地域まで直接来て田舍の漁夫と農夫のような姿で人類のためのモデル共同体をつくるため、自ら実践した記憶が鮮やかに思い出されます。熱い炎天の日差しの下で昼食もとらないまま、未来の食糧問題を解決するために釣竿を垂れ流れ落ちる汗しずくをしきりに手で拭いながら悩まれたその瞬間たちと、人類のためのビジョンを提示するために熱い現場でほこりを被りながら一緒に苦悩したその瞬間たちが今も鮮やかに思い出します。

特に私たち夫婦はパンタナールを中心とした多くのプロジェクトの中で、養殖にも大きい関心を持って多くの投入をしました。パンタナールを中心としたパラグアイ川などには多くの魚種がいますが取るだけで、魚種が減っていく深刻な問題を解決するためいち早く養殖を研究し、このような精神を継承した南北米福地開発協会(レダ・プロジェクト)がアスンシオン大学と共にパクーの孵化に成功し多くの稚魚を育て毎年パラグアイ川に放流する行事をしてきました。人間の研究と開発が自然に対する無分別で無慈悲な破壊のみをほしいままにするのではなく、むしろ自然を保存・保護することができるという意味を込めている本行事はパラグアイだけではなく南米、ひいては全世界に多くの教育的意味を持っています。その間苦労したすべての関係者に大きい激励とお祝いをお送りし、特にこのプロジェクトを積極的に手伝ってくださったパラグアイ行政府と国立アスンシオン大学、そして地域共同体に心からお礼を申し上げます。

指導者の皆様!

私たち夫婦がこのカサドとレダに大規模の土地を購入しこのように多様なプロジェクトを今まで持続的に進行してきたのは、人間始祖が天の父母様の夢を挫折させた正に人類の利己心と貪欲に根差した無分別な開発と破壊を防ぎ、天の父母様を中心とした人間と環境が共存する理想的なモデルを作るためでした。その間常識的に理解することができない多くの不法と、このようなビジョンを完全に理解することができず個人的な欲心を重要視する者たちによって発生した数多くの現場の困難の中でも、私の夫文総裁と私はただ一度もこのビジョンを放棄したことはありません。それは縦的真の父母様であられる神様の印を受けた人類の真の父母として、天の父母様が人類にくださった最大の贈り物であるこの自然を保存・保護し、すべての人類が天の父母様の下の人類一家族として自由、平和、幸せと統一の世界を享受するためでした。

どうぞこのようなビジョンに同参してくださることをもう一度お願いしながら、天の父母様の愛と祝福が今日参席された皆様と皆様の家庭に共にあることをお祈りします。ありがとうございます。

2017年 5月 5日

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