ロマ・プラタは約100年前に入植した、プロテスタントの一派、メノー教徒たちが建設した町です。彼らが成功を収めた事業の代表格である、牛乳やさまざまな乳製品を製造する工場を見学することができました。また、市内にある「開拓史博物館」を見学し、内陸のほとんど不毛と言ってよい地で、雨水を貯めて飲料水を確保しながら開拓した移民たちの、苦労の足跡を知ることができました。

レダ開拓地へは気象条件が悪く、船によるレダ行きを断念、陸路をたどって10月25日の夕方、車数台で到着しました。

10月26日朝、岩澤春比古所長から、歓迎の言葉とともに、レダ開拓24年の歩みをお聞きしました。さらに、滞在者の方々の案内でレダの諸施設を見学し、各プロジェクトの説明を受け、夕食時には楽しい歓迎会を開いていただきました。

10月27、28日：レダプロジェクトの体験学習。パクー養殖、養豚、医療、農業、水つくり、木工などの分野に分かれて、それに携わっている方々から指導を受けながら、お手伝いをしました。先輩方から聞く開拓の苦労談は、新鮮な話であるともに、頭が下がるものでした。

10月29日：釣り大会。ドラドやスルビ、ボガ、ピラニアなどを釣り上げ、楽しい一日となりました。

10月30日：牧畜を行っているカナン牧場を訪問。牧童たちが投げ縄で子牛を捕まえるところや、口蹄疫など感染病対策としてワクチン注射などをする場面などを見学することができました。

この後、先住民の村エスペランサに行きました。小・中・高校を訪問し、学用品やバレーボール、サッカーボールなどを各校にプレゼント。子供たちとダンスや歌を披露し合い、早速スポーツ交流に興じました。

10月31日：学校の職員室を整備するために、私たちと地元高校生が協力して壁のペンキ塗りに挑戦。高校のホセ・オルメド校長は「毎年のように、日本から青年たちが訪れてくださり、子供たちを支援してくださり感謝に堪えません」と語られました。

丸2日間、電気も水道もないエスペランサ村に滞在しました。当然、日没とともに夜は真っ暗闇です。こうした初経験に、参加者は「日本で生活する自分たちはどれほど幸せか、またエスペランサのような村に住む人が世界に多くいるという現実を知って考えさせられることが多かった」と口々に語っていました。

11月1日：レダに戻り、中・長期でレダに滞在している青年たちと共に、ダンスと歌による歓送会。そしてレダと日本をZoomで結んでの中間報告会を行うことで、名残り惜しくもレダで最後の日を過ごしました。翌2日早朝、パラグアイ川の岸辺でレダの方々に見送られながら、6隻の高速ボートに分乗して、レダを後にしました。その後、長距離バスに乗って首都アスンシオンに向かいました。

アスンシオンに到着後、ブラジルに足を延ばし、11月4日は世界自然遺産「イグアスの滝」や「鳥の公園」を見学。11月5日の日曜日にはアスンシオン教会を訪問しました。庭での食事、歌やダンスで楽しい交流のひと時。午後、ツアーの青年たちはパラグアイの青年たちとサッカーに興じました。翌6日には、ABC新聞社や立川巧雪さん経営の木工工房「みどり」を訪問。そして、レダプロジェクトの一つであるソーセージ製造工房のプレゼンテーションなどを伺いました。

11月7日：パラグアイを出国。日付変更線を越えて9日早朝、日本に無事帰国しました。実りある21日間でした。 折りたたむ